hoboあおもり通信

青森ネタを中心に気ままに書きます。

太宰の旅 『津軽』から~その3(深浦の旅)

深浦町は、青森県の西南方向つまり日本海側にある。
率直にいうと、海辺にある寂れた町という感じだが、
海の幸や、温泉、白神山地といった観光資源を抱えている。

毎年2月に「グルメinふかうら」というイベントが深浦町の各宿泊施設で開催されており、2月末日に温泉旅館に一泊し、上記イベントで深浦の海の幸や、地酒を堪能してきました。

今季の冬は12月、1月とたくさんの雪が降ったが、2月に入ってからは余り雪が降らずに、一足早く春が来た様な日々が続いたおかげで、雪の影響を受けずに旅を楽しむことが出来ました。
※2年前の2月に訪れたときは、猛吹雪で車の運転がかなり大変でした。

「太宰の宿 ふかうら文学館」

深浦町と太宰というと最初は、余りぴんと来なかったが、小説『津軽』を確認すると確かに、五能線に乗って訪れている。 太宰の父親の実家である木造町(きづくりまち)を訪れた際に、ついでに西海岸まで足を延ばしたという感じです。

現在「太宰の宿 ふかうら文学館」となっている場所は、かつては旅館だった所です。作中で「行きあたりばつたりの宿屋へ這入り、汚い部屋へ案内され・・・」と語られています。
一泊した翌朝に、宿屋の主人が太宰の兄・英治と知り合いだと挨拶されて、酒と肴をごちそうになり実家の勢力の範囲を思い知りしょんぼりと帰ったというお話です。

小説『津軽』の中では、余り印象に残らないエピソードですが、それがこうやって観光資源化される所に、現代での太宰のネームバリューの大きさが伺えます。

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マグロステーキ丼

観光案内所を起点に、上記の文学館やお寺(円覚寺)を散策した後、近場でお昼を取りました。

深浦町は、青森県でマグロの水揚げ高が一番だということで、マグロステーキ丼なる ものがあり、物は試しということで注文しました。
三種類の小さなどんぶりに、それぞれ刺身、片面焼き、両面焼きのマグロを乗せて食べます。 結構女性向けな感じで、どんぶり物というよりも、お膳といった感じです。 どちらかというとがっつりと食べたいので、男性的なマグロ丼が あってもいいのではと思いました。

ちなみに、マグロステーキ丼は、深浦町の7つの店舗で同じ料金・同じ構成の料理として決められています。

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深浦の温泉

海が近いからなのか、割と塩分が濃い感じがします。 泉質の良さが感じられて、体も暖まります。 そして海に沈む夕日を眺めながら入ると尚いいです。

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現地の案内版には、『寛政4年(1792)の地震で海床が露わになった・・・弘前藩主はここに千畳の畳を敷いて、 200間の幕を張り風景を眺望したことから千畳敷と呼ばれるようになった』と書いてある 私は、つい最近まで畳のような岩が千畳分広がっているから、千畳敷きだと思っていた。 そうではなく、千畳ほど敷けそうな広さだということらしい。 所で、この日は釣り人がたくさんいて、釣りスポットになっているみたいです。

いつも千畳敷は素通りしてましたが、今回は雪が降っていなかったので、休憩がてらちょっと見物しました。

実はいままできちんと見たことがなかったんだなあと、その時初めて知りました。

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